ウェブ版『ヘルスネットワーク』

8月号「科学的事実に基づく 介護予防のための運動」確認問題の解答

2015年 07月 27日

JAFA機関誌『ヘルスネットワーク』に連載中の科学的事実に基づく介護予防のための運動」(筆者:西端泉)は、加速する超高齢社会において、介護を必要としないための運動方法を解説するコーナーです。

以下に、今月号(2015年8月号p14「第5回 減量のための運動」)の確認問題の、解答と解説を掲載します。

 

問題1
運動で減量を目指す場合の考え方として、正しいものはどれか。

正解はa

bとcは、運動中にできるだけ多くの脂肪を消費することを目指した考え方です。しかし、肥満の原因は脂肪の多量摂取ではなく、エネルギーの過剰摂取なので、減量で必要なことは脂肪を消費することではなく、エネルギーを消費することです。もし、脂肪のみが悪者であるならば、近年はやりの低炭水化物ダイエットは高脂肪ダイエットなので、低炭水化物ダイエットは減量するためではなく、太るためのダイエットであることになってしまいます。ただし、低炭水化物ダイエットはお勧めできません。なぜなら、長期にわたって継続することが困難だからです。そして、中断すると、再肥満(リバウンド)し、以前よりも肥満状態が悪化する可能性が高いからです。

d:運動中に体重が減る主な理由は発汗による体水分の減少です。体水分が減少(脱水)すると熱中症の恐れがあるだけでなく、骨格筋へ送られる血液量(酸素の供給量)が減少するため、エネルギー消費の点でも減量上不利です。運動中には、体重が減らないように、体重減少量に見合うように水分補給を行うように指導しましょう。

 

問題2
エアロビックダンス(エアロビクス)で減量するためには、40分間のクラスを、週に最低でも何回受けてもらう必要があるか。体重は65kgあるとする。

正解はc

減量に必要な最低限の運動量は、週当たり1200kcalです。エアロビクスのMETs値は7.3です。ただし、この値はエアロビクスパートの値ですから、40分のクラスであるとしても、エアロビクスパートは30分程度しかないので、40分ではなく、30分で計算します。

 1200kcal÷(7.3×65)=2.5時間/週

これを「分」単位に換算すると、

 2.5時間/週×60分=150分/週

1回30分なので、

 150分/週÷30分/回=5回/週

となります。この回数は体重が65kgの場合なので、顧客の体重が異なる場合は、個々の顧客に合わせて計算しなおしてあげてください。

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